第5回:そもそもなぜホビージャパンが『フレームアームズ・ガール 瞳デカール』を発売することになったのか?(後編)

(C) KOTOBUKIYA


 「『フレームアームズ・ガール』の瞳だけをカラーバリエーションとして水転写式デカールをキャラクター別に発売すれば喜ばれるのではなかろうか?」。その企画に対し、「無理じゃない?」という社内の意見が大半な現状にちょっと凹みつつ、版権元である壽屋の『フレームアームズ・ガール』担当の方々に提案することになったわけですが、担当N氏からの返事は意外なものでした。

「いいですよ」

………………………え!? いいんですか??


 多少拍子抜けしながらも企画自体は好意的に受け入れられ(右往左往してる私に対して多少同情があったのかもしれませんが)、商品化自体は快諾をいただけた、というわけです。実際に商品開発するのは壽屋のN氏とS氏の助力が大きかったことは間違いない事実です。

 うん、やっぱり企画の話は直接会って進めるにかぎりますね。今後もそうしよう(実際にそうしています)。

 さて、「フレームアームズ・ガール 瞳デカール」について話を戻します。本商品はあくまで模型製作用のサポート・アイテムとして位置付けられた商品です。このため、『フレームアームズ・ガール』シリーズキットの一般販売商品に付属するデザインを忠実に再現したものと、そのデザインをベースにしたカラーバリエーションアイテムにかぎり、許諾をいただいたものとなっています。これは限定アイテムに付属するデカールはその商品用に新規にデザインされたものも多く、それ自体にバリューが発生する、との判断によります。近いカラーリングに関しては色調の異なるものを提案し、確認をいただいたうえでラインナップに加える、という手法を採ることで差別化を図っています。

 ラインナップの第一弾は2商品、轟雷用とフレズヴェルク用とさせていただきました。こちらは轟雷が『フレームアームズ・ガール』プラキットシリーズの記念すべき第1作であることと、アニメ含めてシリーズの“顔”的存在であることが大きいですね。フレズヴェルクはアーテル含めて商品が多く発売されており(デカール開発中にさらに2商品増えましたが…)、瞳の形状が異なっていてラインナップが充実しそうであったこと、アニメでライバルキャラ的印象が強かった、というのもあります。瞳に限っても轟雷は島田フミカネさん、フレズヴェルクは駒都えーじさんと、デザイナーの違いによる印象の変化も大きいですし。

 もちろん、開発担当としては、ほかの『フレームアームズ・ガール』用も、コトブキヤ様のご理解をいただけるかぎり商品化をがんばりたいと思っております。

 この瞳デカールはキットに付属しているものの色変更版が手軽にできる、という点がセールスポイントとなります。キットと同形で、例えばフレズヴェルクの瞳の色をグリーンに変えたいなーと考えた場合に、本商品の出番、というわけです。


 画像のように、フレズ(左)とアーテル(右)では瞳の形状も異なりますから、このあたりでオリジナリティーを出すこともできると思います。またプロモーション用にデカールを使用したオリジナルカラーの作例も私が製作させていただきました。



 なお、商品は「高精細印刷」という、発色のよい印刷方法を採用しています。ただ張り切り過ぎて、普通は4色~5色であるところを、製版の限界である最大25色に迫る24色を使い切る(!)ということになり、印刷所の方々には大変ご迷惑をおかけしました…。この方法は印刷の安定性を考えるとかなり乱暴な方法のため、商品第一弾のスペシャル仕様とご理解いただけますとありがたいです…。以後は5色仕様での展開を想定しています(それでも普通に考えてとんでもなく多いのですが…)。

 

 今後とも『フレームアームズ・ガール 瞳デカール』に対するご声援のほど、なにとぞよろしくお願い致しまーす!!

 

ホビージャパンモデラーズ開発室ブログ

ホビージャパン ポストホビー事業部営業推進課 開発班のアカウントです 。 ※お問合せに対する回答などについては承まわれない場合がございます。予めご了承ください。

0コメント

  • 1000 / 1000